2012年08月14日

ピストンリング交換・サービスマニュアル誤?記

 「サービスマニュアルは整備知識を持っている人が補足的に使用するものです。」
 と、言われると実も蓋もない。

 いや、サービスマニュアルもまるっと信用すると失敗する話。
 端的に言うと、SRXの腰上を2回開け閉めする羽目になった。

 ことは車検数ヶ月前、と言うかそれより以前から、オイル上がりであろう黒い排気が気になっていた。
 オイル交換も期間的にしなければならないし、いい加減直さねばならないな、と、ピストンリングの交換作業することに。

 ステムシールはちょっと前に交換済みで、こちらは問題ないはず。

 腰上ばらして、ピストンリングを交換して、組みなおして、はい終了。で、6時間...。
 のはずが、何か気持ち悪い。

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 画像の通りサービスマニュアルでは刻印の入っているリングがファーストリング(上)になっているが、組んであったのは逆。
 最初は間違って組んであったのかと思って、マニュアルに倣ってセットして組んだものの、だんだん気持ちが悪くなって検索...。

 どうも、刻印があるリングは上下指定されているためで、上下指定があるのは油掻きのために、角が立っていて下が広い台形になっているセカンドリング(下)らしい...。

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 ファースト(上)リングは放熱もかねてシリンダーに面接触&角が落とされている方ということで、組み立てミス判明。
 6時間がまるで無駄に...(笑。

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 左が正解。右は上下逆。

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 断面形状。判る?。

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 再度開けてリング上下交換。

 一度エンジンをかけているので、ガスケットの再使用可否が気になったが、樹脂が剥がれていないのでまぁ何とか再使用可能だろう。
 ベースガスケットは兎も角、ヘッドガスケットはちょっと高めなので再交換となると痛い。

 一度目に6時間かかった作業は3時間半。まぁ、省略できる部分があったとしても上出来か。


 オイル交換やらも行ったので、一概に変わったとは言えないものの、若干音が落ち着き、圧縮はまず間違いなく上がっているだろう。
 そもそも最初に開けた時、ピストンリング張力は落ちているようだったし、合い口が揃っていたので当然か。

 まぁ、暫くやりたくないかな。
posted by 祁門 at 10:55| Comment(0) | TrackBack(0) | SRX400/SRX600